組織づくりやスタッフの充実ぶりに注力する特許事務所「特許業務法人 前田特許事務所」の特徴や品質管理体制について調査しました。
前田特許事務所の特徴のひとつが、複数クライアント担当制といって、弁理士は3社以上のクライアントを担当することが基本ルールとなっています。ある程度異なるクライアントを常時受け持つことで、視野を広げたり、対応の引出を増やすといった意図に基づいたもの。
これは、案件ごとの関与を浅くするというわけではなく、例えば長年特定クライアントのみをずっと担当していると、そのやり方が無意識にもフォーマット化してしまい、発想や対応が固定化することを回避するといったメリットが考えられます。
前田特許事務所が外国出願を得意としている理由が顕著にわかるのは、翻訳スタッフが多彩かつ充実していることも大きなポイント。公式HPに掲載されている翻訳スタッフの内訳についてピックアップしてみましょう。
クライアントの案件に応じて高品質な翻訳を行うため、前田特許事務所では翻訳部署の充実化を図ってきた結果、2014年からは図面作成部署と併せてWIS知財コンシェルを創設しています。
前田特許事務所の人材育成、スタッフのスキルアップに関する取り組みで目を引くのが、実業務や研修も含めた個々人の学びを研究と位置づけて、様々なテーマ別に研究成果を共有する研究会を実施しているという点。それぞれのテーマを研究するのは、それぞれに精通する弁理士であり、それを所内で共有する仕組みを構築することで、研修だけだと受け身になってしまうような懸念も払拭できると思います。
特許事務所「前田特許事務所」の代表弁理士について調査しました。
前田特許事務所の代表、前田弘弁理士は京都大学・同大学院で航空工学科を履修。1971年に入社した石川島播磨重工業では、国内衛星ロケット開発に従事していた宇宙開発系エンジニア。
転機となったのは、特許事務所勤務の友人に発明絡みの技術解析について相談されたこと。1973年には弁理士登録を果たし、1977年の前田特許事務所開設に至ったというわけです。
前田弁理士自身の専門分野はメカトロニクスや通信、熱機関などの応用物理。鑑定や技術契約、係争関連など知財全般の依頼をトータルサポートしています。
所在地 | 東京オフィス:東京都港区虎ノ門1-1-21 新虎ノ門実業会館5F 大阪オフィス:大阪府大阪市北区堂島浜1-2-1 新ダイビル 23F 名古屋オフィス:広島県広島市南区的場町1-2-16 グリーンタワー4F |
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設立年 | 1977年 |
問い合わせTEL | 東京オフィス:03-5464-5778 大阪オフィス:06-4796-9955 名古屋オフィス:082-568-2773 |
在籍弁理士数 | 35名 |
対応技術分野 | 機械・メカトロ分野:自動車・自動車部品、防振・振動制御、空調・冷凍、産業機械、工作機器、研削・研磨、貨幣処理、印刷機、カメラ・撮影機器、建設機械、建材・建築、害虫駆除、医療用機械器具、シューズなど 電気・情報分野:車載電装・生産設備、半導体、電気設備など 化学・材料・バイオ分野:ベルト伝動、蓄電池・太陽光発電、シール製品・光ファイバ、有機EL表示、繊維、機能性材料、医療、洗剤・化粧品等製造技術、浄水など |
前田特許事務所では、弁理士をはじめ技術・翻訳・図面作成といった知財関連業務で必要となる人員を幅広くカバー。その上で、業務への取り組み方として複数クライアント担当制を採用したり、研究会によってスタッフ間のスキル研鑽を図るなど、普段の実務レベルからスキルアップや情報共有が自然にできる組織となっていることがわかります。
知財業界は最新技術や制度、情報などに対する感度と対応力が必須の分野。前田特許事務所のような組織なら、高品質なサービスが期待できるでしょう。
所長弁理士 坂本智弘
所属
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